会の名称 3次元CAD活用研究会
会の趣旨  会員相互の意見交換・情報交換を通じて、上流から下流に至る製造工程の効率化を視野に入れつつ、3次元CADを始めとしたIT技術の活用方法について研究し機械設計技術力の向上と、製造業全体の相互研鑚を図ることを目的とする。
 本研究会活動を通じての成果は、企業の枠を超え、会員および製造業全体で広く共有し合うことを原則とする。
会の歴史  最初は、Pro/ENGINEERという3次元CADのユーザが数人集まり、生産全体を効率化するためのCADモデル作成手法やCADデータの品質について、飲みながら語り、情報交換を行っていました。
 回を重ねるごとに参加メンバも増え、最終電車の時刻を気にしながらも続く議論は、3次元CADの効果的な利用方法に悩みを抱くエンジニアがいかに多いかを物語っていました。

 そこでまず、インターネットを利用したメーリングリスト・グループを発足させ、常時情報交換ができる環境を作りました。
 また、メーリングリストに加わった仲間に呼びかけ、終電を気にせずに心行くまで議論ができるような機会を設けることにしました。

 このような経緯から、第1回の会合は、メーリングリストのメ ンバーのオフラインミーティングという位置付けで設定されました。時は98年秋、近づきつつある台風をものともせずに、西は兵庫県の姫路、北は福島県から合計40数名が箱根に集まりました。何とその半数は有給休暇をとり、交通費を自費負担してまで集まってきたのです。
 明るいうちは講演会だったこの会合も、夜になると、主催者そっちのけで、あちこちの寝室に様々な企業のエンジニアたちが自然発生的に集まり、議論をたたかわせ始めたのです。コンペティタの企業のエンジニア同士でさえ、本音で熱く語り合ったその議論は、明け方まで続きました。
 会員たちの多くは、日ごろ同じ会社の同僚としか話す機会がなく、このような場を得たことは、極めて大きな刺激となりました。

 この熱さを大切にしたいという願いから、以降半年に1回の割合で会合を継続開催することになり、01年春には6回目の開催を迎えるに至りました。

 第2回からは、参加者にPro/ENGINEER以外のCADユーザも見られるようになり、また、内容も講演の一方的聴講だけでなく、夕食後からは全員が語ることを目指してテーマ別のグループ討議を設け、それぞれが思いをぶつけあい、昇華して帰るという、ギブアンドテイクの会へと変貌を遂げました。
 グループ討議のテーマも、常に新鮮で本音からの議論が行えるようにと、毎回その時点での適切なものを設定しています。

 本会の名称も、第4回終了時を機に正式に決定しました。それまでの議論を通じて、3次元CADの適用に関する多くのトラブルの原因が、使用したツールにあったのではなく、設計の進め方自体にあったという共通認識に至り、特定のCADツールに偏ることなく、その活用方法を検討していく、という姿勢を明確に打ち出しました。

 この研究会には、資金的なバックボーンもなく、明確な組織や規約があるわけでもありません。また、中心となる会員の中に、有名人や大企業の幹部がいるわけでもありません。会合の設営・運営も、会員が交代で、ボランティアで担当しています。
 しかし、集まった会員たちの3次元CAD活用に対する熱意だけは、同種の他のどの会合にも勝るとも劣らないことが誇りの研究会です。

 毎回の会合での議論に建前はなく、その内容も、設計論から製造論・教育論にまで及んでいます。それらの視点の高さ・質の高さは、決して主催者側の誘導によるものではなく、この研究会に集まるエンジニアたちの、新技術に対するパイオニア精神と、企業の枠を超えた強い絆の為せる業に他なりません。

 製造業の改革は、まさにこの研究会から始まりつつあります。活気にあふれる会員たちの持つエネルギーを、日本の、いや、世界の製造業の明日のために役立てるべく、さらなる活動の展開を図っていきたいと考えています。